Beautiful Dayz

旅行記やスピンオフストーリー書いてます

David's story(1)

その日私は仕事がうまくいかなくていらいらしていた。

それは仕事を共にする仲間たちにもおそらく感じ取られてしまったと思うので悪かったと自己嫌悪に陥る。

仕事も私生活もうまく行かない。

おそらくここのオーストラリアが居心地が悪いのだろうか?

そう思って何気にテレビを付けるとインドネシアの特集をやっていた。

そう言えば同僚がサーフィンに行ったとか聞いた事があるな。

オーストラリアからインドネシアは意外に近く、簡単に行けるのだ。

少し気分転換に旅行するのも有りかな。

私はそう考えていた。

 

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早速同僚に電話をした。

どうした?それより、失敗なんて誰だってあるから気にするなよ。良かったらこれから飲みに行くか?

電話した事によって私を心配した言葉をかけてくれる同僚に感謝した。

バリ島に行った事あるよね?

あぁ、あるよ。あれ?サーフィンしたっけ?

全くしないんだけど、バリ島ってどんな所かなーと思って。

めっちゃいい所だよ。ご飯は美味しいし安いし、波も最高。内緒だけどさ、キノコがあって、、、

キノコは興味ないよ。

あ、そう。とにかく、一度は行くべきだよ。

同僚は時々キノコを食べてトリップしてるらしいが、私は全く興味がない。でも旅行としては一度一人で行ってみるべきところなんではないかと思ってきた。

私はネットで半年先の飛行機のチケットを予約した。

人生は不思議だ。

 

 

 

emi's story(4)

世の中はコロナと言う何者かわからないウィルスで蔓延した。

最初は中国だけだったが、あっという間に日本にも広まった。

ワクチンを接種したおかげかわからないけどemiはコロナにならなかった。

しかし、世界中に広まったと言う事は海外旅行が出来なくなる事を意味していた。

こんな衛生状態のいい日本でなぜ病気が広まるのか?不思議で仕方ない。

stay home,stay healthy.

そんな言葉が世界中に広まった。

自分自身がコロナに感染したら??

と言う恐怖がいつも目の前にあった。

店に入る時はマスクをする、手をアルコールで消毒する。

それが普通になった。

emiはその日自宅にいた。

スマホに入っている画像を見返していた。

自然と涙が出てくる。

なぜ会えないのか?

 

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emiは思い出していた。

デイヴィッドが来るとわかるデイヴィッドの香り。

いつも彼の懐で安心して眠れる不思議な香り。

そして眠りにつくemiをやさしく撫でてくれる大きな手。

そして、少しハスキーな声。

時々ふざけてスペイン語で囁く。

Te amo.

Te quiero.

そして彼の髪。

全てが愛おしく思い出すと涙が出てくる。

 

 

 

emi's story(3)

蒸し暑い空気と排気ガスの匂い、そして埃。

emiはインドネシアに来たと実感した。

ただいま。

心の中でつぶやいた。

デイヴィッドは混雑する空港の中でタクシーを探していた。

エイミー!!

タクシーを捕まえたのかemiを呼んだ。

emiはデイヴィッドの元に行こうとするが混雑でなかなか辿りつけない。

そのうちデイヴィッドを見失う。

emiは途方にくれて、デイヴィッドを探す。

バリ島の空港は本当に何かイベントでもやっているのか?と思うほど人が混雑してる。

emiはそれが苦手なのだ。

その時後ろから手を引っ張られる。

please follow me.

デイヴィッドだ。

デイヴィッドはウィンクをした。

タクシーはウブドへ。

 

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emiは考えていた。

そう言えば最初に来た時はウブドマーケットで絵を探したんだっけ。

そう言えばあれからnaoに会ってないがどうしてるかな?

人生は不思議だ。

デイヴィッドに出会えた。

emiはデイヴィッドのこめかみにキスをした。

どうしたの?

なんでもない。

エイミー?

もうすぐウブドだよ。

I know.

愛してる。

I know.

安心したのかemiはタクシーの中でデイヴィッドの懐で寝てしまう。

軽い眩暈の様な眠気の中、emiは少し違和感を感じていた。

なぜ耳鳴りがするのか?

気圧が変わった時のあの独特の耳鳴り。

飛行機の中じゃないとならない耳鳴り。

そしてシートベルト装着の音。

強い揺れとともにemiは目が覚める。

emiは飛行機の中にいた。

1人で。

 

 

emi's story(2)

空港に着いてインフォメーションを見る。

デンパサール行きは遅延なし。

emiにとってガルーダインドネシア航空の飛行機は2度目。

最初は台風の後の日だったなーと思い出していた。

ガルーダインドネシア航空でのチェックインを終えて、スーツケースを預け、特に行くところもないので飛行機を見ていた。

フライトの時間まではまだ余裕がある。

風がまだ冷たい。

emiはスマホの画面を見て微笑む。

スマホの画面にはビーチをバックにして、写っている男女。

emiを乗せた飛行機は定刻に成田を発った。

フライトは順調だ。

emiは前もって酔い止めを飲んでいたため眠くなる。

emiは心地よく揺れる機内でうとうとしていた。

 

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一瞬大きく揺れてemiは目を覚ました。

emiの手を誰かが握っている。

隣にはデイヴィッド。

ヴィラに行くのが楽しみだね。

そう言った。

そうか、忘れていた。バリ島のヴィラを予約してたのだ。

エイミーの好きなウブドでしょ?

そうね。クタであなたと出会ったけどウブドの方が好きかな。

I know.

emiはこのデイヴィッドのI knowが好きだ。

全てを見透かされてる感じだからだ。

支配されてる、そんな感じがする。

だが、それは高圧的なものではなくなんかふんわりしたもの。

emiにとって嫌なものではない。

デイヴィッドと言う名のやわらかな鎖はほどける気はしない。

それはいつしか心地良く、なくてはならないものなのだ。

人生って不思議だ。

飛行機はデンパサールに近付いたのか旋回をしている。

will alive soon.

デイヴィッドは着陸が苦手なのか更に強く手を握りしめる。

飛行機は着陸した。

2人の楽園、バリ島である。

 

 

RRRを観てきた。

インド映画である。

偶然テレビで見た予告でもう見たい気持ちが高ぶってついに見に行ってしまった。

インド映画を最初に見たのはムトゥ踊るマハラジャかな?

ミュージカルの様に歌って踊るのが今まで見た事がなかったので楽しかった。

インドってすげー。

こんな大人数で踊るのかー。

そしてRRRである。

リバイバル再上映なのに席は満席だった。

いやいやどんなに稼ぐつもりなのよ。

普通の映画なら長く感じる3時間と言う上映時間もあっという間だった。

物語の内容について書きたいのだがここでは控えて置きます。

私の隣のカップルや前の席の人たちがエンディングで踊り出したのはかなり驚いた。

そう私を除くほとんどの人たちがリピーターなのだ。

すげー。

私も次行ったら踊ろう。

そう思って映画館を後にしたが、

行けないうちに上映は終わった。

アカデミー賞でナトゥのダンスパフォーマンスをやるらしいので、

それを見て踊ろうか。

と思った花粉の多い3月。

インドは花粉ないのかなー。

だけど埃っぽい感じだなー。

 

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バリ島旅行記(6)出会いは突然に??の巻

テレビの隙間に入ってしまっただろうと思われるトッケーの鳴き声が一晩中聞こえてた。

何時間かしてかすかにガムランの音がした。

時計を見ると朝7時。

あぁバリ島にいるんだっけ。

いや3時間しか寝てない。

でも夜中の機内食食べてないからお腹空いたなーーー。

隣り見ると友人はまだ起きてないようだ。

起こしちゃ申し訳ないと思いつつ、静かにバスルームに入りシャワーを浴びた。

髪を乾かして戻ってくると友人は起きていた。

ごめんなさいね。

私は言った。

朝食行く?

私は言うと友人は頷いた。

ガムランの音楽を流してる朝食会場まで歩いて行くその時間が好きだった。

 

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全てが非日常で来て良かったと実感した。

朝食はビッフェ形式で2人で色々な物をセレクトした。

特にフルーツが美味しかった。

朝食会場はプールビューだった。

 

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朝食を食べに来てる人たちを見ると日本人は私たちだけだった。

そう言うの物凄く嬉しい。

せっかくこんな遠くのバリ島に来て大きい声の日本語が聞こえるとバリ島に来た意味がない。

近くに案内のお姉さんがいたのでよく話をしていた。

コロナ禍になった今では考えられないですよね。

友人が私に言う。

こんな朝食今まで生きてた中で最高。

その言葉は本当に嬉しかった。

確かに非日常な空間である。だけど衛生面はあまり良くない環境なので潔癖症な方はバリ島は無理なのだ。

グラスがそんなにキレイじゃないとか。

朝食会場がオープンエアのためハエが入って来ているとか。

日本で生まれ育った日本人にとっては耐えがたい事なんだと思う。

その非日常な空間として考えるか考えないかの違いではないかと私は思う。

まぁ難しく考えずに楽しもう!って事ですよね。

朝食を終えて部屋に戻った。

友人は言った。

エッグスタンドの近くにいたオーストラリアの男の人、気になるんだよね。

恋の始まりキターーーーー。

 

 

 

 

バリ島旅行記(5)sleepless in BALI の巻

バリ島ただいま。

バリ島はおかえりと言ってくれた気がする。

妄想も炸裂する。

なんせ約20年振りのバリ島なのだから。

ングラライ空港は小さくて何もない空港だったのに、

the BALIと言う雰囲気になってるし。

ガイドさんが乗ってくる車だって、日本の中古車が当たり前だったのに、

今はランクル的な、日本のいい車に乗ってくる。

カルチャーギャップショックである。

言い方を変えれば浦島状態。

空港からホテルまでの車中、和やかに会話をして、ガイドさんにチェックインを手伝って貰った。

夜中2時。

そう忘れていたけど夜中だった。

それから部屋に着いたのが3時。

シャワーを浴びる前にホテルの真向かいにあるコンビニに行って軽く買い物。

友人は実は初めての海外旅行。

 

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初めてって結構印象強いから、

どうしてもバリ島好きになって欲しかったんですよね。

その前から友人はバリ島に行きたくて勿論今回の旅行に参加した訳なのだが、

例えば、犯罪に巻き込まれたりとか、タクシーでぼったくられたとか、怪我をしたとか、バリ腹になったとか、

せっかくの海外旅行楽しめないのはつまらない。

なので比較的治安のいい、トゥバン地区と言う空港に近い方に宿を取った。

モスクと言うイスラム教の教会みたいな物が近くにあって、

夜になるとコーランが聞こえる。

そんな事も喜んでくれるのが友人である。

話を戻そう。

コンビニ行ってシャワーを浴びてベッドに入ったのが朝4時

少し明るかったのを覚えている。

少し寝ますか、

私たちはやっと眠れた。

と、言うかいつの間にか寝落ちしてた。